放射線科

放射線科 X線CT検査
使用装置

Aquilion PRIME  Focus Edition (東芝社製)

~80チャンネル(160スライス)マルチスライスCT~

 

CTとは、X線を人体に当て、その透過X線を人体の周囲360°にわたって収集し、コンピュータで解析処理をします。

そうすることで人体の内部の構造を断面として得ることができます。


本装置は被ばく低減と高画質化に貢献するAIDR 3Dを標準搭載しており、逐次近似再構成法の原理を応用した最新かつ独創的な画像再構成アルゴリズムで、撮影部位を選ばず、画像ノイズで最大50%、被ばく線量で従来より約30%程度の低減効果を発揮します。

CT検査施行にあたり…

  • CT検査は比較的簡便で、短時間にて終了する検査です。
  • 腹部CT、造影CT以外の検査については原則的に前処置は必要ありません。
  • 腹部、造影検査では検査前(4時間程の間)は、絶食してください。
  • 水、お茶は普段通り摂取していただくようお願いします。(牛乳、ジュース等は不可)
  • 造影検査をご希望の場合は当院診療科を受診の上、問診及び造影剤使用同意書への署名が必要となります。
  • 金属以外のボタン(プラスチック)は問題ありません。
  • 金属性のボタン、留め具のついた服、下着は脱いでいただきます。
  • 検査に対するご質問は当院診療科または放射線科までお問い合わせください。
  • 検査施行理由や主訴等をお知らせいただけると画像処理の一助となります。 

 

心臓CT検査のご案内

○心臓CT検査とは

 狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患は、動脈硬化が進展し狭窄が高度になるまで無症状であることが多いことから、発症前のスクリーニングが大切です。

 最近ではマルチスライスCTの登場(当院に高性能80列CTが導入されました)により、その優れた空間分解能によって、従来、心臓カテーテル検査でしか分からなかった冠動脈の走行や狭窄だけでなく血管に付着するプラークの性状もわかるようになってきました。

 また心臓カテーテル検査と比べより低侵襲で、体の負担が少ないため、外来診療で検査ができます。このため冠動脈狭窄のスクリーニング検査として有用とされています。

○心臓CTによる画像診断

 

 

大腸CT検査のご案内

○大腸CT検査とは

大腸をガスの注入によって拡張させ、最新のマルチスライスCT装置を用いて撮影することで、大腸の3次元画像を簡単に得ることができるようになりました。内視鏡検査と比較して、苦痛がなくスムーズに大腸を検査する事が可能です。

欧米では、CTを用いて大腸を診断することが一般化しており “CTコロノグラフィ”として大腸がん検診への応用が始まっています。

 

○CTコロノグラフィのメリット

これまでの大腸がん検診は便潜血反応を主体に行われてきました。しかし早期がんの診断における感度は低く、便潜血陰性の進行がんもあるため、その精度は必ずしも満足のいくものではありません。また、大腸内視鏡検査は早期がんの診断で最も感度が高い方法ですが、検査における苦痛や前処置の負担が大きいことが問題となっていました。
CTコロノグラフィは検査の負担が少なく、精度が高い方法として、極めて有用な大腸の診断方法であることが明らかとなっています。

 

長所
  • 短時間の検査(10分程度)です。
  • 大腸内視鏡検査と異なり、苦痛のない検査が可能です。
  • 臨床的に問題となる5mm以上のポリープにおける十分な診断能が確認されています。
  • 大腸内視鏡の挿入が困難な方でも検査が容易です。
  • 他の大腸検査で問題となる大腸穿孔や出血などの偶発症が極めて稀です。
短所
  • 組織の採取ができないので、異常が指摘された場合は大腸内視鏡を受けることが必要です。
  • CT撮影に伴う医療被ばくがあり、妊娠の可能性がある方は検査を受けることができません。

肺がんCT検診のご案内

一般診療に用いられるCT装置を用いて、通常の胸部CTの約1/10の線量で撮影します。低線量で撮像することにより被曝をできるだけ減らします。

通常のX線撮影では病変は2~3cmくらいにならないと描出されないのに対し、CT検診では6mm以上から発見できます。

GGO:CT画像上でのすりガラス陰影のことで、腺がんや炎症所見の一つです。GGOの中でも早期段階のpureGGOの段階でがんと診断されれば予後は良好(ほぼ100%治癒可能)です。

Q1.検査時間はどれくらいですか?

A.検査室に入室してから退室まで5分程度です。

Q2.CT検査は痛みがありますか?

A.CTは寝台に寝て息を10秒ほど止めていただきます。  痛みはありません。

Q3.食事制限など前処置は必要ですか?

A.検査を受けるのに食事制限など前処置はありません。

Q4.誰でも受けることはできますか?

A.基本的に妊婦または妊娠している可能性のある方、ペースメーカを装着している方は検査に注意が必要ですのでご相談ください。

Q5.被曝が気になりますがどれくらい被曝しますか?

A.人は自然放射線として年間2.4mSvほど被曝しています。胸部X線撮影では0.05mSv、肺がん検診CTでは1mSvほど被曝します。  

 

頭部

頭部CT検査は頭蓋内病変を疑い最初に施行すべき画像診断法として適しています。特に出血性病変に対し早期から高いコントラストにて描出できることから救急医療現場での画像診断では不可欠となっております。脳梗塞を良好なコントラストで描出するためには発症後5~6時間必要とされ早期脳梗塞に対する分解能はMRIに劣りますが、慢性的な梗塞領域に対しては良好なコントラストにて描出できるため経過観察に適しています。脳腫瘍の検索にも効果的な検査の一つに挙げられます。

顔面CT(副鼻腔、眼窩、顎部)

胸部

胸部CTは再構成条件やW.W. ,W.L.の調整による肺野と縦隔の2表示により観察します。肺はそのほとんどが空気であるため肺野条件では血管や充実性病変、炎症所見などが良好なコントラストで観察することができます。また微小病変やすりガラス様陰影、心臓背側病変など胸部一般撮影では描出困難なものに対しても精度良く描出します。縦隔条件では心臓、大血管、食道、乳腺などが観察できます。

腹部

腹部CT検査は腹痛の原因検索に施行する頻度が多く、急性腹症に対し欠かすことのできない検査の一つとなっております。結石の有無や腸管の状態、炎症所見の有無など客観性に優れた画像の描出が可能です。また、がんの検出などのスクリーニング検査としても有効に施行しております。

造影CT検査について

CT画像は水を基準(;0HU)とするCT値を512×512マトリクスのピクセルに当てはめ画像化しております。そのため隣り合う組織のCT値の違いが少ない部位ではコントラスト不足となることがしばしば起こります。その場合CTではヨード造影剤を静脈注射し目的部位のCT値を変化させコントラストを増強しています。これにより悪性疾患や浸潤の有無の検出、血管描出等に有効となります。

  造影検査をご希望の場合当院診療科を受診の上、問診及び造影剤使用同意書への署名が必要です。

3D画像について



整形・その他の領域

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